矛盾する原価管理と
おいしさの追究。

発見 18

商品の品質と価格のバランスに独自の視点を持つ経営企画。矛盾する中でもおいしさを守る上で大切にしていること。

キンレイ 経営企画部・比氣
2010年に入社し、筑波工場に配属され主に材料管理業務に従事。2014年に経営企画部に異動し、原価管理について学びながら、決算業務や基幹システムの入れ替えに従事。2020年に大阪工場に異動し、生産計画の立案や業績管理などを担当。2025年4月より再度経営企画部に異動しました。今年、5年ぶりに東京に引っ越してきたばかりなので、週末は近所のご飯やさんを巡ってみたり、昔から好きだったラーメン屋さんに電車バスを乗り継いで食べに行ったりしています。
数字が語る、キンレイのおいしさ
比氣さんの仕事は「経営企画」と伺っています。一見すると「おいしさ」とは直接結びつかないように思えますが、どのようにキンレイの「おいしさ」に貢献しているのでしょうか?
管理本部経営企画部で、業績管理や原価管理、決算業務、システム管理などを担当しています。私自身が生産部門と管理部門を行き来するキャリアを歩んできたため、生産現場のことをよく知っているので、原価管理やシステムを改善したりするときも現場で何がおきているかイメージがつきやすく「こういう風に作ったらみんなが働きやすくなるかな」というアイデアが浮かびます。
そんな中で、原価管理業務はおいしさの追究に対して、一見矛盾する業務でもありますが、キンレイの経営企画部は品質と価格のバランスに独自の視点を持ち、こだわりをもって安定的に提供できる最大限のおいしさに貢献しています。キンレイの商品は、この価格で提供できるのが信じられないほどこだわりが詰まっていると自信を持って言えますね。もう少しお金を取ってもいいんじゃないかと思うくらいです(笑)。
システムが支える確かな品質
これまでのキャリアで、特に印象に残っている出来事はありますか?それがキンレイのおいしさにどうつながっていますか?
最も記憶に残っているのは、基幹システムの入れ替えを乗り越えたことです。限られた期間で大掛かりなシステム入れ替えが必要で、入れ替え後の準備や検証がしきれず、結果として請求書が出せなくなったり、データの手直しなどで1〜2ヶ月苦労しました。大変でしたが、お取引先に迷惑をかけないようなんとかこの業務の山を乗り越えたことで大きく成長できたと感じています。メイン担当者を任せてもらった結果、システムについて会社で一番詳しくなりました。そう簡単には真似できない力がついたと思っています。トラブルを乗り越える機会は人を成長させますね。工場からシステム関連の相談を受けることも多く、「困った時は比氣に聞け」と頼ってもらえるのは嬉しいです。
システム管理はキンレイの日々の業務を支えるインフラです。安定したシステムがなければ、正確な生産計画も原価管理もできません。結果的に、お客様に安定しておいしい商品を届けられなくなってしまいます。だから、直接おいしさをつくるわけではありませんが、確実にその土台を支えているという自負はあります。

矛盾を抱えながら、おいしさを追究
原価管理とおいしさの追究は、時に矛盾するとおっしゃっていましたね。その矛盾にどう向き合い、乗り越えているのでしょうか?
私たちの仕事は、キンレイの「おいしさ」を一人でも多くのお客様に届けることです。おいしさを追求することで価格が上がってしまうこともありますが、それでも手に取りやすい商品にする工夫を重ねています。そうした経験を重ねながら、私たちは「おいしさ」と「価格」の両立に向けて、日々新たな視点と工夫を積み重ねています。キンレイが持つ独自の視点とこだわりは、こうした矛盾を抱えながらも、常に最大限のおいしさを追求し続けているからこそ生まれるものだと自負しています。コストのために、商品のクオリティを落としてしまっては、私たちがやる意味がありません。だからこそ、私自身も味覚検査を受けながら検食(味や安全性をチェックする試食検査)に参加し、おいしさとコストのバランスを生産や開発へ正直にフィードバックしています。包み隠さず伝えるべきところは伝えて、聞くべきところは聞く。それが、矛盾する中でもおいしさを守る上で大切にしていることですね。
キンレイを愛する社員たちの結束
さまざまな部署を経験された比氣さんから見て、キンレイの社風やおいしさを支える魅力は何でしょうか?
キンレイの好きなところは、「どんな人とも親しく話せる人間関係」と「自信を持って商品を知り合いに勧めることができること」ですね。私は社販でキンレイ製品をパンパンに買い込んでいますし、業務用の冷凍ストッカーを持っている社員もいる程です。私の家の冷凍庫もキンレイ製品でいっぱいになっている写真があるんですが、そういう従業員は多いと思います。「キンレイの商品が好きな人」が本当に多いですし、そういう仲間がこれからも増えたら嬉しいですね。
原価管理をしているからこそ強く思うのは、キンレイはおいしさの裏側でとてもこだわって商品づくりをしています。そんなキンレイの商品を多くの方においしく食べてほしいと思います。